就職活動を終えた現役大学生を招き、2022年最新就活事情を深掘りする「イオレ就活座談会」。
今回は【志望度が上がった企業・下がった企業】について聞きました。
たくさんの企業とコミュニケーションをとってきた学生たちは、何をポイントに志望企業を決めたのか。採用担当者さま必見の就活生の本音です。
参加者
- コウスケさん [一橋大学/入社予定の業界:銀行]
- ホノカさん [明治大学/入社予定の業界:化粧品メーカー]
- リカさん [明治大学/入社予定の業界:不動産]
手厚いフィードバックは好印象に
選考を受けてみて、志望度が上がった企業・下がった企業はありますか?
ホノカさん:自分をただの学生ではなく一人の個人としてみて選考をしてくれる企業は志望度が上がりました。機械的に選考を進め、学生を並べて同じ質問を投げかけていく会社も多い中、最初から社員の方との座談会を組んで、面接のフィードバックをくれるという企業に出会って、ちゃんと学生のことを見たうえで選考を通してくれたことが伝わりました。この会社は人柄も良さそうだし、自分自身を評価してくれているという気持ちになりました。
コウスケさん:僕も、自分をちゃんと見てくれていると感じた企業は志望度が上がりました。面接の終わりに改善点を言ってくれたり、前の面接官がこういうところを評価していたから選考に通ったんだよ、ということを伝えてくれたり。形式的な質問であってもフィードバックをしっかりしてくれると、この人と同じ会社で働きたいという気持ちになりました。
面接官・社員の些細な言動もしっかり見られている
逆に志望度が下がった企業はありましたか?
ホノカさん:複数人での面接で志望度が下がる傾向がありました。個人的に、複数人の学生対1人の面接官だと機械的になり、学生同士を比べて優劣を付ける印象がありまして。先に発言した学生に負けないよう見栄を張って話して、その中で3人のうち2人が選ばれるのか、と考えたら見栄えの良い人を選んでいるだけだなと思ってしまって。それで圧迫気味の面接官がいたときは辞退してしまうこともありました。
コウスケさん:3つありますね。1つ目はインターンで社員の方々がやらされてやっている感があり、慣れていないかもしれませんがもう少し明るくやってほしいなと。学生を放り投げてグループワークさせて最後だけ聞くような形だったので印象が良くなかったです。2つ目は、面談のときにボールペンをカチャカチャされて(笑)
僕の話がつまらなかったのかもしれないですけど。最後は、社員2人対自分1人のオンライン面接で、面接官が年配の方で、高圧的ではなかったのですが、質問してくれた方は僕の目を見てくれていたのですが、もう一人の方が腕を組んで目をつぶって、もうあからさまに評価しているな、という感じが…。
最後はやっぱり“人が決め手“は本当だった?
ー リカさんはいかがですか?
リカさん:志望度が上がった企業は、最終的には辞退してしまったところなんですが、1次を通してくださった面接官が人事の若手の方で、最終面接の前に対策をしたいから1時間Zoomで時間もらえる?という風にご提案していただけて。それが非公式だったのか公式だったのかはわからなかったんですが、1次通ったからには最後までいってほしいと言ってくださって嬉しかったです。リクルーターのように、最後まで見てくださったことでかなり志望度が上がりました。
逆に下がった企業は、最終的に内定をもらった企業だったんですが、面接で進むたびに女性きついけど大丈夫?ってずっと言われ続けて(笑)志望していた業界が不動産売買仲介や保険といった、女性には厳しい営業と言われる業界なので覚悟の上だったのですが、そればかり言われて、これ歓迎されてないのかな?と思って。もともとは志望順位が高かったのですがやめちゃいました(笑)
いろいろな企業を受けて志望度にも変化がある中で、今の内定先に決めたポイントや時期、即決したのか、悩んだのかなど教えてください。
リカさん:内定が出たのが3月の末で、就活自体をやめたのは4月の終わりです。4社内定いただいた中で、最終的な決め手は結局人だったのかなと。内定先は私のライフプランまで考えてくださったところで、私が営業で頑張っていきたいことを話したら、『でも女性だから出産とかもあるよね、そういったときに事務職に行って活躍する人もいるよ』という具体的なお話を営業部長の方から言っていただいて。私という人材をどうやって活かしていくか、具体的に考えてくれることが分かりました。あとは、面接では言わなかったですが待遇面や歩合給の制度も決め手になりました。
ホノカさん:5月の始めに第一志望の内定がいただけたのでスパッと辞めました。理由は、一つは自分のやりたい仕事ができるからです。どの部署に配属されてもこの事業内容だったらどこでも大丈夫だと感じたのと、語学を学んでいるのでそれを活かせるようなところが良いなと思っていて、自分の働く上での条件と合っていました。二つ目は人ですね。どの就活生も人で決めましたと言うと思うのですが、実際にその通りだと思います。インターンや座談会、面接の役員など複数の社員の方々と話す中で、自分が憧れるような方が多く、将来自分の働く姿を想像できたのでそこに決めました。
最初に志望していた会社から変わったりしましたか?
ホノカさん:まったく変わりました。もともとは広告業界を志望していて、たまたまインターンで出したところが通ったのが内定先だったのですが、そこが第一志望になったのが今年の2月くらい。それまではずっとインターネット広告関係を見ていました。インターンが自分の中で大きな転機だったなと感じます。化粧品業界も何社か見ましたが、今の会社が第一志望なのは変わらなかったです。
コウスケさん:最初は大手に行きたいというのがあったのですが、やはり人が決め手になるかなと。内定をもらった企業はビズリーチキャンパスのオファーで12月頃に出会い、説明会に来てくれたら人事と面談の機会がありますよと。人事と2回面談したらリクルーターの方がついてくださって、その面談の中で選考もされていたのだと思います。そこから2ヶ月くらい3人現場の方を紹介してもらったり、人事と志望動機について話したりして、4月の半ばに1次面接、2日後に最終面接と、非常に手厚い選考をしていただけました。ここまで手厚くやってくれたところに行きたいという気持ちと、ここを裏切るというわけにはいかないという気持ちで。
他の企業も見たのですが、最終的にその企業に決めました。僕はやりたいことが一つに絞れていなかったので、この人たちについていきたいという気持ちが決め手になりましたね。おそらくロックされてたのでしょうが、悪い気はしなかったです(笑)
一度のコミュニケーションがその後の進路を左右する
面接官や社員の細やかなフォローは学生にただ好印象を与えるだけでなく志望度にも影響するようです。
複数いる中から優劣をつけるのではなくひとりひとりと向き合う、入社までではなく入社後のことも考えたコミュニケーション、選ぶ意識だけではなく学生に選ばれる意識を持つ、といったポイントはやはり大切なようです。
学生たちは思った以上に相手の言動をしっかり見ています。その人とのコミュニケーションがその後の選考意欲も左右することになるので、学生と対峙する担当者の方は“会社の顔である”という自覚をもったコミュニケーションが必要となりますね。
第1回座談会はここまでとなります。少しでも人事・採用のご担当者様のお役に立てていましたら幸いです。
第2回座談会記事も近日公開いたします。