コロナ禍での新しい生活様式が当たり前になった今、大学の授業におけるオンライン・対面の状況は各大学によって様々な対応がなされています。緊急事態宣言も解除され、学生たちがキャンパス内にもどってきている様子も見受けられます。今回イオレは、自社サービスである「らくらく連絡網」にて全国の大学生にアンケート調査を実施しました。(らくらく連絡網調べ2021年9月〜10月 n=834)
オンライン授業、対面授業の割合は?
全体の8割近い学生がオンライン・対面の両方の授業を受けている様子が明らかになりました。オンラインがメインだった昨年と比べると対面授業の割合が増えていることがわかります。
学生の4人に1人が週5日以上大学に足を運んでいることが明らかになりました。全体を見ると、8割以上の学生が週に1回以上は大学に行っており、大学に行く機会が戻り始めているようです。
対面授業が戻りつつある中で、オンラインと対面授業の両方を受ける大学生のうち、約4人に3人は、1日の間にオンライン・対面授業の両方が重なった経験があることも明らかになりました。オンライン授業はネット環境さえあればどこでも受講が可能な一方で、対面授業と交互にある場合は荷物が増えたり移動時間の制限ができるといったジレンマもあるようです。
大学の平均滞在時間についてはばらつきが大きい結果となりました。約半数の人が4時間未満の滞在である一方で、5人に1人は6時間以上滞在しています。また、授業外の時間は、図書館・学食の利用頻度が高いようです。
オンライン授業のメリット・デメリットは?
最後に、「オンライン授業の良い点・悪い点」の回答の一部をご紹介します。
良い点
- いつでも繰り返し見られるオンデマンド授業になったので、聞き逃し等が無くなった。
- ネット環境が整った場所であればどこでも受講可能であるため、帰省がしやすくなった。
- 交通費と移動時間が減った。前と比べて時間が自由に使える。
- 一般教養の科目はオンラインの方が効率がいい。人前で喋るのは緊張するので発表がオンラインだと気が楽。
- 定期テストが暗記ではなく、全てレポート課題になったこと。以前より授業への理解度が深まった気がします。
悪い点
- 授業に出席している実感が湧きにくく、モチベーションを維持するのが難しい。
- わからない所があった時にすぐに先生や友人に聞くことができないこと。
- 友達と会う機会がほとんどなくなって、気が滅入ることが多くなった。
- 対面授業と交互にある際、荷物が増えたり移動時間がなくなったりする。
- 友人との教え合い・議論等のコミュニケーションが無くなったこと。
良い点では、「自由に使える時間が増えた」「移動時間・交通費の節約ができる」など、自由が増えるといったメリットが多く挙がりました。一方で、悪い点には「集中できない」「移動時間の制限」という声の他、「友人と会えない」「ディスカッションがしづらい」と言ったコミュニケーションに関する不満の声がありました。
オンラインの良い面を取り入れつつ、対面授業ならではの良さや学生たちの学習機会が失われないよう、今後の大学の対応に期待が集まります。